<COUNTRY KKO KKO'S
HAPPY CHRISTMAS 1 1/2>
<絶版>
1998.11
HAPPY CHRISTMAS
FAMILYCHRISTMAS(チュルゴウン ナエチブ)(楽しい我家)
GOLDEN BELL(ジングルベル)
ルドルプ サスムコ(赤鼻のルドルフ)
WHITE CHRISTMAS
FELIZ NAVIDAD
SILVER BELL
プクチヌン ソニョン(Drummer Boy)
ウルミョン アンドェ(泣いてはだめだよ)
Oh! サンタ
ソクピョレ ジョン(惜別の情)
YOUR CHRISTMAS
LOVE STORY
SAD CHRISTMAS
FOREVER

 98年11月に発表された1.5集は、韓国冬の風物詩、キャロルアルバムだった。韓国はカトリック・プロテスタント問わずクリスチャンが国民の3割以上を占めると言われ、12月25日は聖誕祭として祝日である。このアルバムが出た98年はさすがに不況で盛り下がり気味だったようだが、クリスマスが国を挙げての大イベントなのだ。そして初雪のニュースが聞かれる頃(11月中〜下旬)、街にはその年のキャロルアルバムが大量に出回るのである。だが、これがクリスマスを過ぎるととたんに姿を消してしまう、際物中の際物だったりする。お正月に韓国へ行ってもまず買えないと思ってよい(追記:近年は通販の充実で韓国へ行かずとも翌年でも買えるようになりました。またデジタル版で出ることも多いです)

 白地に赤緑金のリボンで結ばれた、シンプルな紙ジャケットが印象的なこのアルバムは、曲数としては全15曲と盛りだくさん。ただしM2からM11まではノンストップクリスマスと銘うたれた、クリスマスメドレーである。それでも5曲の新曲(全てクリスマスソングとなっている)を含み、限りなく2集に近い1.5集、とでも言えるだろうか。
 中でもちょっと聴き所なのは、「Oh! Happy」の替え歌である「Oh!サンタ」。ここではシン・ジョンファンが歌を、タク・チェフンがラップをと担当換えして“サンタに裏切られた恨みつらみ”を並べている。「♪Oh Happy Boom Boom Boom Bomm」の部分を「♪アンニョンヒ チャルガセヨ」と歌うところが個人的に気に入っている。タク・チェフン自身、好きな歌手に挙げるE.プレスリー式の唱法が一部で絶賛を浴びた「Happy Christmas」は、トーンダウンしていた98年キャロルソングの中で、結構イイ線に行ったと思う。「YOUR CHRISTMAS」で一緒に歌っている女性は、このアルバムと同じイー・サンミンプロデュースによるS#ARPのイー・ジヘ。
 明るく楽しい曲はとことん明るく、雰囲気のあるバラードは真っ向からバラードと、この手の企画モノとしては非常によくできたアルバムだ。1集かコレかどちらかを選んで人に薦めるなら、たぶん私はこちらを推す。クリスマスでなくても、気分が落ち込んだ時などにちょっといいアルバムである。

 99年12月、これにテクノリミックスを加えてジャケットを変えただけの「CAROL2」が発売された。これはジャケ違いで2000年、2001年にも再発売されている。
(2000年記述・2008年加筆訂正)