<Country Kko Kko4th
HIGH SOCIETY>
<絶版>
2001.8
Love or Lust
オイヘ(何故に)
サランヘ(愛してる)
セ ワ ピョル (鳥と星)
エーイン(恋人)
Copacabana
Finale
Scarlet Love
After Care
What can I do?
Promise
ミリョン(未練)

 2001年8月13日、残暑というよりまだ夏真っ盛りの中、4集は発売された。
 赤と黒をメインに白をポイントカラーとしたジャケットの作り、カバー曲として選ばれた平井堅の作品を始め、子供むけのダンス曲が影を潜めた選曲…と、ワンランク上のCountry Kko Kkoをアピールしようという意気込みが感じられる1枚となった。ソングライター陣もずいぶんと変わり、チェ・ジュニョン、チェ・スジョンらヒットメーカーの参加もなくなっている。録音時間は実は1ヶ月ほどしかなかったらしいが、同じく短期録音された3.5集と違い、ずいぶんとこなれた作りになっていて安心した。
 これまでの作品レビューにも書き続けていることだが、シン・ジョンファンの歌部分での役割が、本当にどんどんと拡がっている。もともとラップ部分は全て彼が作っているし、ダンスの振り付けも彼なのだから、グループにおける比重はタク・チェフンと同等と言っても良いが、こと歌の面ではどうしても弱かった。それが今回、タク・チェフンの歌唱がシン・ジョンファンに合わせているような、声のトーンを揃えた(意識的でないかもしれないけれど)作品が多い。気を抜いて聴いていると、どちらが歌っているかわからなくなってしまうことすらあった。工夫があまり感じられなかった3.5集のラップと比べても、パターンのバリエーションがあって面白い。
 タイトル曲である「オイヘ」とは普通使われる言葉にすると「オットッケ」。時代劇ブームに刺激されたらしい、文語調の歌詞をダンス曲に載せた。平井堅「Love or Lust」は原曲における「Lust」の意味(欲望、肉欲)や、背徳的な内容も歌詞からは排除されているので、タイトルの意味がなくなってもいる。アレンジも原曲と同じ(オケそのものが同じという説もあり)、歌い方も似せているし、途中のボーカルエフェクトも同じで、カバーとしてはちょっとつまらない。原曲と切り離し、独立したCountry Kko Kkoの作品として聴く分には、今までのイメージとはがらりと変わったという意味で非常にいいのだが。「セ ワ ピョル」の作詞はタク・チェフンの妻イー・ヒョリム氏。この曲のラップは、アルバムの中での一番のお気に入りになった。
 子供受けする部分が減ったせいか、アルバムセールスはそれほど目立って宜しくはなく、01年末の時点で82,000枚弱。当初の予定どおりとはいえ4集活動は2週間で早々に切り上げ、CMなどにやたら出まくった時期だった。またこの頃、Country Kko Kkoの活動そのものに各自がいろいろと疑問や行き詰まりのようなものを感じていたようで、FCイベントではその心情を吐露しているが(特派員レポート参照)、少女ファン達にどれほど伝わったかは…謎である。

 私が個人的に好きな曲は「エーイン」。1集「チョルギュ」2集「カミョンチョンサ」に似たゾクゾク感があるからだ。一方、後半のラテンはちょっと食傷気味、でもある。
(追記:いや、これ全体に誉めすぎですね…。よっぽど3集に不満があるとしかw)
(2001年記述、2008年加筆訂正)