<SPAPA/
  REBEGINING STORY#2004>
2004.12
 Country Kko Kko解散後はドラマ・映画での俳優業やFMラジオのDJなど、専ら音楽以外の活動をさかんに行っていたタク・チェフンが発表したソロアルバム。とはいえ、実は最初は素性を明かさない、いわゆる「覆面歌手」として登場…する筈だったのだ、SPAPAという歌手は。よって、アルバムの中には一切「タク・チェフン」や彼の本名(ペ・ソンウ)などの記述・写真は無い。発売前の広報でも、しばらくの間(本当にしばらくの間だった)は「有名な歌手らしい」などの報道が出たりもしたのだが…、あっさり本人がラジオやテレビでばらしてしまったんである。SPAPAという名でアルバムを出します、と。まあ、それもたっくんらしいよねー、と思ったものである。
 SPAPA、は“special appealing artist"の略である。でも他のこの手の名前と同様、絶対に後からこじつけたに違いない。この名前を最初に見た時、「まさかソユリ(タク・チェフンの長女)パパじゃないよね(笑)」と話し合ったものだが…本当にそれでつけたものらしい。
 と、このように実にベタベタなエピソードだらけのこのアルバム、中身は当時のリメイクブームの一環のような復古風でまとめられた、Country Kko Kko4集に近い雰囲気がある。
 タイトル曲「チャム タヘンイヤ」は、この曲自体がリメイクだったっけ?と思わず検索してしまったほど、90年代韓国歌謡の匂いがする。ユン・イルサン作曲の「サランヘッタ」も同様だ。復古風、というテーマそのものが特に起伏があるものでもないが、ところどころにアクセントを加えつつ、、トータルバランスが良い作品に仕上がっていると思う。タク・チェフンのバラードはやっぱりいいなあ、とファンはしみじみ感じ入ったものなんである。